消費よりも多くの廃棄される食品、海に浮かぶゴミ、プラスチックからの影響などから多くの方が、日常生活でゴミの量を減らすことを心がけるようになり、意識が高まっています。“ゴミを減らし、サスティナブル、エコ、持続可能的な生活をはじめる” というと、『新しいことを始めないと!』と思う方が多くいらっしゃるかもしれません。しかしminimal living tokyoのエリさん、サイナさんもおっしゃるように、私は『今あるものを使い切ること』の重要性を大切にしています。
使うものを大切にし、大切にする、原材料の無駄を避けることです。『ゼロ・ウェイスト』の先駆けとして知られるベア・ジョンソン氏は、5つのガイドラインを提唱しています。
- 拒否する(例:プラスチック包装を避ける、受け取らない)
- 減らす
- 再利用する
- リサイクルする
- 堆肥化する
今日、ここで注目したいのは、“再利用する”ということ。
もちろん、今後プラスチック容器、用品を買わないように心がけることは素晴らしいことですが、それを捨てて新しいものを買う前に、再利用する、という概念を持ち始めましょう。
私は再利用された物たちで育ちました
10年前、ゼロ・ウェイストを最初に読んだ時、衝撃を受けて自分のゴミの量に驚き、『プラスチックは絶対に買わない、物を減らす、サスティナブルに生きる!!』と躍起になっていたことがあります。
元々プラスチックのものは匂いが移ったり好きではなかったので自分の家にあるものは少なかったのですが、実家にあるプラスチックが気になるようになっていました。田舎の実家に古くからある物も、瓶や籠に変えて環境に良いものにしないと!と気になっていたことがあります。
しかしよく観察し、思い出すと、長年家にあるものは、形を変えて再利用されてきたことに気づいたのです。
我が家の再利用一例
- 洋服はお母さんが作ったワンピース(私は兄弟で一番下だったので、兄弟が着なくなった布で作ったもの)
- 幼稚園から日常のバックは布を再利用したもの(今も実家で使わなくなった布再利用バックを持ち歩いてます)
- スリッパは布で編んだもの
- 玄関マットは、家族全員が着なくなったユニクロのフリースを編み直したもの
- 薪で火を作る時は、新聞紙を成形しなおしたもの
- 家族ファームの収穫物は、使わなくなったプラスチックのお風呂の桶を再利用
- 棚や収納ボックスはプラスチックの使わなくなったもの再利用
“勿体ない”という言葉は言われた記憶がないので、“まだ使えるよね精神”だったと思います。実家でプラスチックや布が再利用されている姿を見始めて、『最後まで使い切るとはこうゆうことか』と意識改革が起きました。そこから、プラスチックに対する嫌悪感がなくなり、既にあるものは大切に使い切ろう!と感謝の気持ちが芽生えたのです。
使い切ることが最大のエコ
これほど豊かでなかった時代、多くの家庭で、持っている持ち物の中で出来ることを考え、すべてを使い、何も捨てない、最後まで使い切る、という精神だったと思います。私たちは両親や祖父母から、何かを再利用する方法を学ぶことができます。物や材料を無駄にせず、使い切ることは、難しいことでなく、今でも当たり前のことでしょう。
ゴミを出さない生活、とは新しいように聞こえますが、先祖代々にわたって私たちが実践してきたことでもあり、そこに帰ることなのかもしれません。
私は裁縫をしたことがないし、枝をほうきにする作り方をまだ知りませんが、それでもできることはあると思っています。自分の生きる範囲内で物を購入することは当たり前ですが、今は既に持っている物を徹底して使い切ることに焦点を当てています。食べ物も冷蔵庫で萎びさせるよりも最後まで使うように、ないものよりもあるものに感謝する生活をはじめましょう!
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