気をつけたい!『BPA』と『糖尿病』の因果関係

こんにちは、えりです!

私は20代後半くらいから比較的健康な食生活に気を使うようになり、30代で子供たちが生まれてからはその意識はさらに増していたのですが、それでも食は実に深く、自分にはまだまだ知り得ないことがたくさんあると感じています。

最近は、もっと効率的にそれぞれの食材の役目を理解したいと思うようになり、色々とインプットしている最中なのですが、先日興味深い記事を見つけたのでシェアしますね。

BPAと血糖値の関係性

BPA(ビスフェノールA)はプラスチック製品に多く使われている化学物質で、水筒やタッパーなど日常的に使用するものから食品販売の容器や缶詰の内側のコーティング、レシートなどにも含まれています。

女性ホルモンとして知られるエストロゲンと似たようなホルモン作用をするため、体内に摂取すると本来のホルモンの働きを妨げることが研究でわかっています。また、確実な因果関係はわかっていないものの、一部のガンの発がん性の可能性も見られるため、近年ではプラスチック製品でもそのような懸念から「BPAフリー」と表記されたものが多く出回っています。

実はこのBPAの体内への暴露が、私たちの健康に大きく関わる血糖値やインスリンの調整にも悪影響を与える可能性が指摘されています。

  • BPAの摂取によりインスリンの伝達経路を乱し、インスリン抵抗性(インスリンが効きにくくなる)が促進される原因となることがある
  • 人体や動物への研究で、BPAへの暴露が決闘の処理能力を下げる例が見られる
  • インスリンを分泌する膵臓のβ(ベータ)細胞もBPAの影響を受け、過剰なインスリン分泌を引き起こした後、β細胞の疲弊につながるリスクがある
  • BPAには脂肪細胞の増殖を促進する作用があるため、肥満の原因の一つにもなり得る。肥満になると、インスリン抵抗性のリスクは高くなる。

これらは2006年ごろからアメリカやヨーロッパなどで実施されてきた研究結果に基づいたもので、尿中のBPA濃度と糖尿病・心血管疾患の関連性や、低濃度のBPAでマウスの膵臓β細胞機能が乱れたという結果などをへてわかっていることです。

まだまだ分からないことも多いですが、このような研究結果を見ても化学物質が体内に与える影響は計り知れません。特に糖尿病(2型)は食生活の欧米化や加工食品の多さから、日本国内でも年々患者数が増えている恐ろしい病気の一つ。日々の生活の中で使用するプラスチック製品からの影響もあるとなれば、気をつけなくてはいけないのは食事だけに止まりませんね。

BPAじゃなければ、安心なの?

BPAは「内分泌かく乱物質(EDCs)」として知られていて、この物質はBPA以外のプラスチックにも含まれています。例えば:

フタル酸エステル類

  • 塩化ビニル(PVC)などのプラスチックを柔らかくするための可塑剤
  • 主にビニール袋、食品ラップ、柔らかいビニール製のおもちゃ、床材、香料やネイル、医療用の点滴チューブなどに使われていることが多い
  • これもインスリン抵抗性や肥満と関連があるとされている

BPS / BPF

  • BPAの代替え品として「BPAフリー」と表記されているものに多く使われている
  • しかしBPA同様、エストロゲンを乱す作用があり、内分泌かく乱物質(環境ホルモン)として見なされつつある
  • アメリカやヨーロッパでは2025年現在も、BPSやBPFの使用に対する科学的評価と規制の議論が進行中

このように、BPA以外のプラスチック化学物質にもそれぞれに懸念が多いため、BPAフリーと記載があるからと安心できるわけではないようです。そうなると、私たちに残された選択肢はどのようなものになるでしょうか?

推しはやっぱり!プラスチックフリー

minimal living tokyo.では起業当初からできるだけ「プラスチックフリー」であることを、理念として掲げてきましたが、それには「使い捨てる生活からの脱出」だけでなく、上記に書いたような健康上の配慮という理由もあります。

低価格、大量生産、高利便性、といった一見好条件に思える響きには、必ずといっていいほど「代償」が存在します。その代償は、直接自分にすぐに悪影響があるわけではないことがほとんどのため、日々の生活の中から排除するのもなかなか難しいものです。

しかし、私やサイナ、そしてminimal製品を購入していただくお客様の多くも自分にできるプラスチックフリーな選択を実践しています。これは意外と簡単で、可能なことばかり!例えば:

家の中のプラスチック容器を見直す

  • 食品保存に使う容器をガラス製、ステンレス製、陶器製などにする(お皿に乗せて上からもう一枚お皿を被せるなど、アレンジ可能!)
  • 電子レンジでプラスチック容器を加熱しない(熱を加えることでBPA成分が溶け出すことがわかっています。特に70度以上で急増)

食品・飲料の選び方を見直す

  • 缶詰やレトルト食品の内側にはBPAが含まれるエポキシ樹脂が使用されていることが多いため、このような食材をできるだけ避ける
  • ペットボトルも同様、特に長時間日差しに当たったものや、温められものは避ける
  • 新鮮な食材を使った自炊を増やす
  • プラスチック製以外のマイボトルを持ち歩き、水を飲む

毎日のあるあるを見直す

  • 紙レシートは感熱紙にBPAが含まれるため、できる限り受け取らずに断る。頻繁に触れる場合はしっかりと手洗いを。
  • 出先でのプラスチック製使い捨て食器やカトラリーを減らす
  • 洗剤やコスメは、香料や保存料の中に内分泌かく乱物質が含まれていることが多いため、しっかりとラベルを確認しナチュラル路線のものを選ぶ

ちなみに!以下のような場合はBPAを避けることを最優先しましょう:

  • 妊娠中・授乳中。胎児や赤ちゃんへの影響はかなり前から懸念されています。
  • 乳幼児がいるご家庭。BPAや環境ホルモンは発達期の脳が特に影響を受けやすいとされています。
  • 糖尿病・肥満・ホルモンバランスの乱れが気になる人

全部を変える、というよりは、、、

少しずつ、可能なところから変えていくことが重要です。これはもう何年も私たちが口酸っぱく伝え続けていることですが、「家中のプラスチックを全部捨てて、新しくガラス製のものを買い直す」こうなってしまえば本末転倒です。

毎日ひとつずつ、自然由来のものに置き換える(物だけでなく、食材でも当てはまりますよ!)、もしくは、使えなくなって新しいものを購入するタイミングで天然由来のものを選ぶ、など。知らずに使い続けるよりは、知って少しずつ意識することで、毎日たくさん選択をしている生活の中から5年後、10年後、環境的貢献にも、自分自身の健康にも差が出てくるはずです!

健全な環境なくして、健康な生活なし、ですね!

 

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