考え直す!サーキュラーエコノミー

先日、エシカル協会代表理事の末吉里花さんが、首相官邸にて「サーキュラーエコノミーに関する車座対話」に参加し、消費者の観点から意見を述べた、という投稿を見ました。サーキュラーエコノミーを実現させる為には、シフトチェンジしていく企業への支援が不可欠であることや、サーキュラーエコノミーに配慮した製品に対する観点をよりポジティブなものにするため消費者教育も不可欠であることを伝えた、とあり、この対話には現総理大臣の岸田首相や元環境大臣の小泉進次郎さんも参加したそうです。

(写真:末吉さんのインスタグラムより)

「サーキュラーエコノミー」というワードが世に出て使われるようになってからはもう随分と長い年月が経ちますが、実際この言葉通り循環する経済というものには未だ程遠いところにあるのが現状です。これは日本国内においてもですし、世界的にもです。

サーキュラーエコノミーの目的

サーキュラー=循環という意味で、50年代後半から勢いづいた使い捨て経済はもう限界を迎え資源やゴミまでも循環させていかないと私たちの生活はもう長いこと持たないと考えられ提案された経済方針です。

下のイラストを見てください。

私はこのイラストにおそらく2015年に五島の福江で開催された海ごみサミットで出会っていると思うのですが、なんともシンプルで分かりやすく、ストンと落ちてきたのを覚えています。

  • 「線形型経済」ー イラスト左側。モノを製造する→使い終わる→捨てる、という上から下に向けて終わりがある消費
  • 「リサイクル経済」ー イラスト真ん中。モノを製造する→使い終わる→再生できる部分は残して再利用する、でもご存知の通り、リサイクル100%は不可能ですね
  • 「循環型経済」ー 循環可能なモノを作る=終わり・破棄がない

サーキュラーエコノミーとゼロウェイストは似ていて、「◯◯を作る」となったら、そもそもそれがずっと使えるようなデザイン設計をすることから始まります。使い終わることや、修理不可になること、捨てることが組み込まれていない作りということです。サーキュラーエコノミーの中心にはもちろん「モノ」が存在しますが、他にも循環を目指すアプローチはたくさんあります。

サーキュラーエコノミーの例

日本国内でも、私たちが日常生活の中で利用している企業がサーキュラーエコノミーに取り組んでいます。例えば:

  • ミツカン(味ぽんのミツカンです!)
  • メルカリ(私の大好きなショッピング場所です!)
  • ダイキン(おうちのエアコン、ダイキンありますか?)
  • 小田急電鉄(東京神奈川に走る電車です)
  • 神奈川県座間市(私もお会いしたことあるのですが、座間市の方々熱いです!)
  • 神奈川県水産技術センター(みんなが大好きなあの海産物を利用する循環型アクションとは?!)

それぞれの詳しい取り組みについてはブログ最後のリンクをチェックしてみてください!

 ひとり分のサーキュラーエコノミー

「サーキュラーエコノミー」は日本の国家戦略の中にも組み込まれています。それほどに持続可能な未来には不可欠なものというわけですが、この国家戦略を私たちの日々の生活の中にブレイクダウンしてみると、どうなるでしょう?

  • コンポストー これはサーキュラーエコノミーの縮図とも言えますね。食事をする→排出された生ゴミを堆肥させる→できた肥料で健康的な土壌を育てる→土壌で農作物を育てる→食材を収穫する こんなパーフェクトな循環はこれ以上にないくらい!とはいえ、全ての家庭でこの循環を達成することは難しいので、自治体やマンションなどでコンポストを必須化する条例などができ、それに対する支援などが確立されるとといいですね。コンポストだけでなく、食からのアプローチはたくさんあって、地産地消や無農薬野菜などを選ぶこともアクションとなります。
  • 資源回収システムを利用ー 分別がめんどくさくて、なんとなく全部燃えるゴミに出していたら、今すぐ変えられるアクションのひとつです。ガラスやアルミ容器などは100%リサイクルが可能。プラスチックも住んでいる自治体の分別法に従えば正しくリサイクルされます。
  • 選択消費ー 日常的に利用するお店やサービスを見直して、サーキュラーエコノミーを目指し何らかの取り組みを行なっている企業を優先的に選んでそこに自分のお金を費やしてみましょう。直接的ではなくても間接的にサーキュラーエコノミーをサポートすることができます。

毎日の「ものさし」にしよう

サーキュラーエコノミーという持続可能な経済、そして健全な未来を目指すために私たちは実に地球レベルで変化していくことを課せられています。

どうすればいかに破棄するモノを減らすことができるか、どうすればより環境負荷の少ない選択となるのか、どうすればより多くの資源を温存でき再生できるか 

このような考えを常に持ち選択していくためにも、サーキュラーエコノミーの概念を生活のベースに置いて迷った時のものさしとして使ってみてください。日本が、世界が、私たち一人一人の健全な選択を必要としています!

 

References:

末吉里花さんインスタグラム(https://www.instagram.com/rikasueyoshi/)、JEMSサーキュラーエコノミー事業(https://www.j-ems.jp/public-ict/column/examples-of-circular-economy/)、座間市オールリソース宣言(https://www.city.zama.kanagawa.jp/kurashi/gomi/genryo/1008316.html)、

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