【新連載 Vol.10】掃除することで人生が楽になる科学的影響とは?

今月は【清潔さの心理学】について。

不安やストレスを感じる時、ヨガをしたりマッサージを受けることがあるかもしれませんが、私が何よりおすすめしたいのは、『掃除や片付け』を行うことです。物事を整理したり、目に見えるものを片付ける行為は、治療のような効果さえ発揮します。

脳はシングルタスクが得意

読もうと思って置きっぱなしの紙、床に置かれた片付いていないもの。溜め込んだもの達に囲まれていると、脳は本質的に注意が散漫になり、集中できません。脳はマルチタスクよりも、シングルタスクを好むため、散らかったものは認知能力と記憶の負担になります。 

心理的影響を受けやすいのは女性?

研究*では男性よりも、女性の方が散らかった部屋から受ける影響が高いことがわかっています。 共働きの夫婦60組に対照した研究は、片づけられておらず、散らかった家庭で暮らす女性はストレスホルモンであるコルチゾールレベルが高いことがわかりました。カップルの在り方は年々変化しており、男性だから、女性だから、という考えは時代遅れですが、研究者は、まだまだ女性の方が男性に比べて家を維持するための責任を感じることからこのような結果になったのではないかと推測もされています。 

散らかったものは、散らかった精神を作る

散らかったものに囲まれていると以下のような影響が起きます。

  • 特定のタスクに集中しにくい
  • 物事に圧倒され、達成できない
  • イライラ、不安、心配などネガティブな感情の増加
  • 緊張感の増加
  • やる気の欠如
  • 行き詰まりを感じる

不確実なことを不安に感じたり、人生をコントロールできていないと思うとき、一気に掃除しよう!としたことがある方も多いはず。これは自ら掃除をすることによって、自分の環境をコントロールすることで人生に秩序をもたらそうという自然な体の反応です。特にストレスを感じている時に整理整頓したいという衝動を感じるのは、心と体が混乱がない状態にたてなおそうとしているのです。

反対に、物事が片付き、整理された場所は、落ち着きや幸福感などのポジティブな感情を生み出します。

清潔さと片づけをもっと人生に取り入れる方法 

1. 小さくはじめましょう

家ごと全て綺麗になればいいのに!という考えだと、やることに圧倒されて考えるだけで疲れてしまいます。また掃除に取り組むことは大きな仕事に感じるので、忙しい毎日の中で先延ばしにしてしまいがち。週末に家全てをやろうとせず、今日できる1箇所から取り組んでください。それが終わったらまた次の小さな場所を別日に行いましょう。 

2. タイマーを設定しましょう

時間の制限がないと、書類を廃棄するか悩んだり、久しぶりに見つけた本を読み出したりと集中できずに終わってしまいます。20分から30分、長くても1時間と決めましょう。それ以内に終わらなくても心配しないでください。タイマーが鳴ったと同時にもう休みましょう。その日は“ここまでやった”という自分を褒め称えることが大切です。

3. 気分の良いお気に入りアイテムを持ちましょう

根っからの掃除好きでない場合、片付けることは億劫かもしれません。そんな時、使うだけで気分が良くなる掃除アイテムがあれば、あなたは一瞬で掃除上手になれます。お気に入りのアイテムを使いたくて、率先してやりたくなるからです。minimalでは、everything cleanerという、全てのアイテムに使える万能クリーナーが販売されています。シュッとふきかけて掃除するだけでいい香りが部屋全体に広がり、精神的にリラックスし、人生に落ち着きを取り戻すでしょう。 

人生を幸せにする掃除を習慣としましょう!

環境を整理、掃除することは、日々のタスクをより管理しやすくなり、達成感がある毎日を送れ、気分が向上するので必然的に幸せを感じる感情が増えていきます。毎日完璧な部屋を目指すよりも、今日できる小さな片づけをする習慣を始め、気分が良くなる掃除アイテムを見つけて心理的な負担を軽減しましょう。日々の物事が整理されていくと、人生がより簡単に感じ、エネルギー高く生きることができますよ! 

(引用)*https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/0146167209352864

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