Shop Interview【Pyram Organics & Plants】北海道・ニセコ

Pyram（ピラム）はオーガニック食品の量り売りと生活雑貨、観葉植物のお店です。量り売りはキッチンやパントリーに常備しておきたいあらゆる食材（塩、醤油、油、味醂、スパイス、ハーブ、米、粉類、豆類、シリアル、ナッツ、ドライフルーツ、洗剤まで）、生活雑貨はオーガニックで環境に優しいものを中心に幅広くセレクトしています。観葉植物は普段あまり見かけないモダンでカッコいい植物を取り扱っています。

海外で生活していた時に良く通っていたオーガニックストアが、自分の住んでいる町にないのが惜しくて、結局は自分で始めたパターンです(笑)。またこの町は海外からの移住者が多く、日本の丁寧だけど過剰な包装(もちろんプラスチック)は世界の人に笑われている、という現状を少しでもどうにかしたい想いもありました。2019年にオープンしたのでもう5年目に突入しています。

自分達はいつでもどこでも欲しいものが買えて、数日後には目の前に届いている、そんな素晴らしい消費システムの中で暮している訳ですが、それは便利な様で実際は「買い物」がまるで面倒な事の様に扱われてしまっている部分があると思うんです。

美味しい野菜を実際に手に取って選ぶ行為、誰かのプレゼントの為に店を何軒もハシゴして選ぶ行為、そこには「買い物」のストーリーが存在して、「買い物」自体が意義のある行為です。「買い物」が楽しいものであって欲しい、そして消費活動そのものをもっと真剣に、必要な物を必要な分だけ、そうすれば今の様な大量生産・大量消費に歯止めがかけられる、全ては各々の意識で変えられると信じています。

自分達が大昔の狩猟採取民族だった頃、木の実や野草を集めていた時代、やはりその時代だって必要な物を必要な分だけ集めていた訳で、今の時代であれば家庭菜園で野菜や果物を採る行為もそうですが、それは何とも心地が良いし、満足感がハンパない！

量り売りで自分で好きなものを好きな分だけ買う行為は、狩猟採取時代の自分とリンクし、太古の記憶を呼び覚ます行為であると言えます。もちろんこれは完全に持論です（笑）

オーガニックをもっと身近に！

日本は先進国の中でも圧倒的にオーガニック後進国で、アジアの中でも遅れている方です。島国ということで物理的にも情報が遮断されている部分はありますが、何処か平和ボケというか、日本だから安全・安心と盲信しているのが未だに継続しているお気楽な民族であるようです。農薬や食品添加物の使用量もメダルがもらえるほど世界でトップレベルなのに、どうも改善するつもりもない様子。それはプラスチック包装の過剰使用と同様、「利便性」を最優先した結果で、消費者である自分達が選んだ結果です。

サステナブルな時代に突入した現在は「利便性」よりも「持続性」や「全体性＝Wholeness」が重要視されるべきなのに、未だにエコ、SDGs、サステナブルという言葉はビジネスのツールでしかなく、実質的には何も変わっていない。結局はこれも消費者である私達が意識を変えて、「買い物」という行為を通じて世の中に表明していかない限り、変化をもたらす事が出来ないと考えます。

その為に消費活動をもっと真剣に、一つ一つの選択が大きな流れを変える事が出来る「清き１票」だと思って、消費を大切にすることが重要です。商品のトレーサビリティを意識する事も「全体性」という意味で極めて重要です。お店を通じて少しでも意識の変化の手助けが出来ればと考えています。

また、容器を持参して買い物することができ、"容器持参割引"を提供しています。更にはその割引額と同額を環境保全団体に寄付しています。つまり容器持参で買い物するだけで、お財布に優しいだけでなく、実質的に地球にも優しい買い物が可能です！

避暑地として親しまれる夏季は本州からのお客様や、札幌から２時間の距離なので、週末のドライブで来られる方も沢山。ニセコ自体も本州や海外からの移住者が多く、年間通して最低でも１日１回は英語を話す機会があるので、海外に住み慣れた方や、海外の雰囲気で生活をしたい方(ニセコ留学って言葉もある程です)にはとても心地良い環境です。自分の様な海外生活が長くて日本の社会に馴染めないアウトサイダー系の方にもオススメです。移住相談乗ります（笑）

Pyram Organics & Plants（ピラムオーガニクス＆プランツ）