地球の救世主、これからどうなる？！

気候変動により生態系が崩れ始めているのはもうみなさんもご存知だと思いますが、その生態系の中心に位置しているといっても過言ではない生き物がいます。

それは今、劇的な減少が懸念されているミツバチです。

ミツバチは、世界最大のトランスポーターと呼ばれるほど、全生態系に関わる受粉を手伝う役割を果たしているため、彼らが傷つき減少することによって地球の健康、私たちの暮らしにも大きな変化が起きてくるのです。

ミツバチはどうして生態系に重要なの？

• 動物たちの食べ物を育て、自分達も食物源となっている！

野生の草木や花の受粉を行うミツバチはそれらが季節ごとにちゃんと成長できるように1年中働いています。ミツバチが働くことによって成長した植物や食物は生態系の中にいる動物たちの食物源となり、彼らの生存を繋いでいるのです。また、鳥や小動物にとっては、ミツバチ自体が食物源となるため、ミツバチが減少してしまうことで、食物連鎖の一部が崩れ全ての動物たちのフードソースが失われてしまうのです。

• 生態系のサービスプロバイダー

ミツバチは、小さな体で非常に多くの野菜、果物、穀物などの作物受粉を担当しています。これらの食物の受粉が行われなければ、世界の作物生産は成り立たないのです。ミツバチの受粉は農業と食品供給においても不可欠で、世界中の食糧生産に寄与しています。彼らがプロバイダーとして動いてくれるおかげで農業だけでなく地球全体の生態系が存続されています。

もしも、ミツバチがいなくなったらどうなるの？

ミツバチが地球から完全に消滅した場合、地球全体の生態系だけでなく人間の社会環境にまで深刻な影響が及ぶとされています。ミツバチの生態系内による働きが消えてしまった場合、例えば：

1. 農作物が受粉されずに、世界的に深刻な食糧不足となる
2. 生態系が崩壊し、野生動植物のバランスが崩れる
3. 不作により経済は悪化し、深刻な社会問題や戦争につながる

想像しづらい部分もありますが、このようなことが起きている時には、すでに人類も絶滅寸前となっている状態です。ミツバチは生態系と人間の社会にとって必要不可欠な存在であり、彼ら無くしては私たちは存在することも難しいのです。

しかし、近年はミツバチの個体数減少がとても深刻化していて、すでにその影響は出てきているのです。

ミツバチを守りたい！どうすればよい？

ミツバチが危険な状態にあると言うことは理解したものの、1人の人間としてどのように行動をすればよいのか？みんながみんな健全な養蜂ができるわけではない、、、一体どのように保全対策に協力することができるのでしょう？

• SAY NO TO 農薬！

ミツバチ減少の大きな理由のひとつが過度な農薬の使用です。ミツバチの繁栄や働きにとって有害な農薬を避けて、受粉活動を行うミツバチの生息地を保護しなくてはいけません。有機農薬や持続可能な農法を実践している養蜂場を支持することで、そういった市場拡大を手助けすることができます。

• 住処を守る！

そもそもミツバチは生態系豊かな生息地を好みます。草地、森林、湿地などといった多様な環境を維持することがとても大切です。開発不要な都市計画や土地の利用政策などに気を配り、選挙や市民の特権を活用してミツバチの生息地をできるだけ減らさないようにしましょう。

ミツバチの生息について、人々の間でもっと意識を高めることも非常に重要です。ミツバチの重要性や役割についての知識を教育現場などでも普及させ、私たちがそれぞれに保全に向けた活動を起こすきっかけ作りをしていかなくてはいけません。

• ミツバチが好む植物を植えてみよう！

ミツバチが受粉活動をするときに、特に好む植物があります。日本で暮らす私たちにも馴染みがあり、比較的育てやすい植物は：

1. ラベンダー
2. バジル
3. マリーゴールド
4. ローズマリー
5. チャイヴ
6. ひまわり

など！ハーブ系はお料理でも使えるし、お庭がなくても小さなベランダスペースで育てられるものも多いので割と気軽に育てられます！ミツバチたちが安心して活動できる環境を、身近で見ることができるチャンスです。

ミツバチにやさしいハチミツの選び方

さて、働き者のミツバチたちが作ってくれるハチミツですが、ビタミンC、カルシウム、鉄分などを豊富に含む蜂蜜は健康的な食品として摂取も推奨されており、体内の酸化ストレスを軽減し、細胞を保護することにまで役立つと言われています。

スーパーやコンビニなどでも手に入るハチミツですが、実はサスティナブルなハチミツではない場合もあります。持続可能な生産者からハチミツを買うことで、ミツバチたちの安全性が保たれている養蜂場を支持できることになるので、ハチミツを買う際にはラベルなどを確認して生産背景を探ってみましょう。

有機食品店や自然食品を取り扱うお店では、持続可能な養蜂実践に従ったハチミツを買うことができます。

ハチミツを食べると、ミツバチには悪影響があるの？

ハチミツは「動物性食品」であり、例えばヴィーガニズムの原則に忠実に従う場合、ハチミツの摂取は含まれません。しかし、ハチミツを食べること自体は、一般的にミツバチを直接傷つける行為ではありません。ハチミツは、ミツバチが花の蜜から収集し、体内で変化させて作り出す産物であるため、収穫される際にミツバチに害を及ぼすものではありません。

ただし、生産過程において、一部の養蜂業者がミツバチを不適切に管理していることがあり、こういったことはミツバチのストレスや感染症を引き起こしたり、不適切な餌付けなどにつながっています。

そのため、肉や魚を摂取しないと言う方でも、ハチミツは食べる時がある場合にもやはり、環境的観点からもミツバチの保護観点からも、サスティナブルな養蜂場で作られたハチミツを見つけることが重要となります。

所要時間5分以下！ハチミツを使ったおすすめ時短レシピ

そのまま食べるだけでなく、飲み物やお料理にも幅広く使える万能なハチミツ。私が普段ハチミツを使っているレシピ（と言うほどのものでもない）、とっても簡単で美味しいので紹介しますね！

【ハニーヨーグルト】

• プレーンヨーグルト
• ハチミツ
• グラノーラやナッツ
• 好きなフルーツ

それぞれの材料をボウルに盛り付けて、最後にスプーン１杯くらいのハチミツを上からかけて食べます。ハチミツの甘さとヨーグルトの酸味が絶妙マッチ！

【ホットハニーレモン】

• レモンスライス3枚くらい
• ハチミツ大さじ１

マグカップに材料を入れてスプーンで軽く潰し合わせ、お湯を注ぎます。ハチミツが溶けるまで混ぜて飲む！体が冷えている時、風邪をひいた時、ほっと一息つきたい時に簡単にできる癒しドリンク〜。冬はすりおろしたジンジャーを加えてもGood!

【ハニーガーリックソース】

• 細かく刻んだニンニク
• ハチミツ
• 醤油
• バターまたはオリーブオイル
• 水

小さめのミルクパンにバター（オイル）をしいて、ガーリックを軽く炒めたらハチミツを醤油（1：１くらいの割合）を投入、ぐつぐつ混ぜながら倍の量の水を入れてさらにぐつぐつ。とろみが欲しいときは片栗粉を追加。このソースとっても万能で、お肉やお魚を焼くとき、グリルした野菜につけて食べるときなど、ご飯が進む万能ソースです！

なんだか書いてるだけでお腹が空いてきますね〜！

ただし、ハチミツは砂糖と同様に糖分とカロリーが含まれているので、過剰摂取は禁物！ボツリヌス菌に対する感染免疫のない1歳以下の乳幼児に与えることもNGです。また、市販のハチミツは加熱処理やフィルタリングが行われていることがあります。これにより不純物などが除去されますが、同時にハチミツの栄養価も失われてしまうので、非加熱のハチミツを選ぶことも一つの選択です。

スプーン1杯のハチミツに、小さな生態系がぎゅっと詰まっていると知ると、より自分の選択に責任を持たなければならないな、と分かりますね。

次回ハチミツを買う時には、ぜひラベルをチェックして、ミツバチたちが負担なく健康的にハチミツ作りをしてくれたことがわかるものを選んでみましょう。