ヘルスコーチAYUMIの『本当のところ、どうなの?』Vol.07

本当のところ「手放す」ってどうなの?

〜心に余白をつくって暮らす方法〜

季節が変わり、秋の洋服を取り出すこの時期、クローゼットの中に、もう何年も着ていないのに、手放せない服はありませんか?私はあります。20年前に買った、ヒール12cmのイヴ・サンローランの靴などです(数年に一度手放そうと思い様々なアンティーク取扱会社に見積もりを出してはもう今は記念にとっておこうと決めました笑)。

“高かったから”“いつかまた着るかもしれないから”。そんな理由で、今年も着るかわからない服を、またクローゼットに戻す、今の自分にはしっくりこないとわかっていても、手放そうとすると迷う。

私たちは、何をそんなに抱えているのだろう

そんなとき、私は何を手放せずにいるのだろう、と考えます。服だけでなく、気が進まなくても義務感で続けていること、今の自分には合わなくなった関係、目標。そして、「もっと頑張らなければ」「こうあるべき」という、自分に向けた期待なども含まれます。これは目に見えないので、洋服より気づきにくい場合も多い。気づけば私たちは、目に見えるものも、見えないものも、たくさん抱えて暮らしているのです。

ここでは、「手放す」ということから、今の自分にとって大切なものを選び直す機会にしていきます。

ミニマリズムの本質|手放すのは、物に託していた安心感

何かを持つとき、私たちはその使い道だけでなく、安心や期待も一緒に持ちます。見るたびに高揚したり、あなたを高めてくれるものは良い選択ですが、今は使っていないものを“なくなったら不安だから”という理由で持ち続けているとしたら….また洋服なら“痩せて着られるようになったら”と、自分にプレッシャーをかけているとしたら….それは一度本当にあなたのためになっているのかを見直す機会です。

クローゼットに詰め込んでも、一旦おいておこうと家の片隅に寄せておいても、それはあなたの意識の中にあり、知らず知らずのうちにそれが負担となっていることがあるからです。

以前は目指していたけれど、今は心が動かない目標。引き受けた当初とは状況が変わった役割。そのとき必要だったことと、これからも必要なことは、同じでなくてもいいはずです。真の手放しは、持っているものとの関係を、自分で選び直すところから始まります。

心の余白|本当に大切なことへ、意識を戻す

洋服の保管、家に置いてあるものの手入れをする、置き場所を考える、予定を調整する、などなど、人生における動作一つひとつは小さくても、積み重なると、自分が本当にしたいことが後回しになり、何よりも心が置いてきぼりになります。

私は昔、なんでも“ありがたくいただく”人でした。家族から“この食器いいからあげるね”と言われてもらった漆器の山、昔はよくイベントに言っていたのでそこでもらう大量のサンプルなどなど。私はただ嬉しいと思っていましたが、整理に時間をとられたりして、もらって幸せだったはずのものたちがいつの間にか“自分らしさを見出せない”自分ではないもの、を大量に家に置くことになったのです。

手放すことは、そこに使っていた時間や意識の向け先を、選び直すこと

私の場合は、引っ越しをきっかけに、食器、調理器具、洋服、書類、家具などを、それまでの10分の1に減らしました。(どれだけ持っていたの!と思いますね 😂)特に食器は、大好きなのに「割れたら嫌だから」と使わずにいた、お気に入りだけを残しました。これが、最高の決断だったんです。

それまでは、「割れてもいいや」と思うものを日常的に使い、お気に入りの食器を出すのは特別なときだけ。そんな毎日をどこか物足りなく感じて、他の人の素敵な暮らしを見ては、また新しい食器が欲しくなっていました。

でも、本当に好きなものは、すでに持っていたんですよね。大切にするつもりでしまい込んで、その喜びを日常で味わっていなかったんです。私が手放したのは、食器だけではなく、「お気に入りは特別な日まで取っておく」という考え方でもありました。

好きなものを、今日の自分に使ってあげる。いつもの食事こそ、お気に入りの食器で楽しむ。私にとってのミニマリズムは、持ち物を減らすことを通して、すでにある豊かさを毎日の暮らしに戻していくことでした。

内なる豊かさ|“もっと欲しい”から「今を味わう」へ

新しいものを手に入れる楽しさは、私にもありますし、それは人生を楽しむ上で必要だと思っています。しかし以前との違いは、欠けているから欲しい、ではなく『人生が豊かになるから手にいれる』に変わりました。

また変わったのは、家の中だけではありません。私自身の気持ちも、大きく変わりました。以前のように、次々と新しいものが欲しいとは、本当に思わなくなったんです。今あるもので十分満たされている。そう心から感じています。今、家にあるのは、愛しているものばかりです。

そして、受け取るものも、自分で選べるようになりました。家族や周りの人が、よかれと思ってくれるもの。本当に欲しいものはありがたく受け取り、必要のないものは、率直に断れるようになりました。相手の気持ちを大切にすることと、すべてを受け取ることは、同じではないと思えるようになったんです。特に両親が良かれと思って言ってくれることを断り、彼らが残念そうな顔をするのはこちらも切ない気持ちになりますがしかし、両親のしてくれていることに感謝を十分に伝えていたら、そのような気持ちもお互いになくなっていきます。

そうすることで、私にとっての「人生のノイズ」が減りました。何を迎え入れ、何と暮らしていくのか。その選択を、自分の気持ちに沿ってできるようになりました。そうしていくと、、「足りない」という感覚ではなく、「私には、もう十分ある」という実感で毎日生きるようになります。

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物と心の執着を見つめる、5つのステップ

STEP 1|今、重荷になっているもの、感情に気づく

使っていない物だけでなく、義務感で続けている予定や、「もっと頑張らなければ」という自分への期待にも目を向けます。まずは一つ、見直したいものを選びます。

STEP 2|持ち続けている理由を問いかける

「私はなぜ、これを手放せないのだろう?」長い間一緒だったから、愛着があるから、失うのが怖いから、誰かをがっかりさせたくないから….そこにある気持ちを、良い・悪いで判断せずに確かめます。

STEP 3|過去の自分と、今の自分の違いを認める

「あのときは必要だった。でも、今はどうですか?」以前の目標や役割が、今の自分には合わなくなることもあります。洋服でも気持ちでも、変わったことを認めても、それまでの努力や経験の価値がなくなるわけではありません。

STEP 4|自分で選べることを、一つ変える

物なら、譲る、売る、保留して見直す。予定なら、一つ減らす相談をする。必要のない贈り物なら、気持ちに感謝しながら断る。不安や罪悪感がすぐに消えなくても、自分が納得できる小さな選択から始めてみます。小さな一歩でOK!!

STEP 5|空いた余白で、今ある豊かさを味わう

お気に入りの食器で食事をする。静かにお茶を飲む。何かを達成するためではない時間を、ただゆっくりする。自分に許してみてください。

手放すことは、自分の気持ちを消すことではありません。その気持ちに気づいたうえで、何を大切にして生きるかを選び直すことです。

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手放した先に、自分らしい豊かさがある

私にとって、手放すことは、「もっと必要」と思っていた毎日から、「今あるもので十分満たされている」と感じる暮らしへの変化でした。

大切なものを日常で使う、必要なものは受け取り必要のないものは断る。物も予定も、自分の人生に迎え入れるものを選ぶ。その積み重ねで、今の暮らしができています。そうすると、本当に毎日使いたい時間とエネルギーを自分と大切な人、より良い未来に使うことができます。心に抱えている期待や“こうあるべき”も、ときどき見直しましょう。あなたは常に成長している存在です。過去とは違って当たり前です。

季節が変わるこの時期、そんな問いとともに、身近なものを一つ見つめてみませんか。手放した先に生まれた余白を、あなたが大切にしたいもののために使ってみてくださいね!

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