朝ごはんパワー:効いてくる6つのポイント


新しい1日の幕開けに、皆さんは「朝食」をどれくらい重視していますか?

忙しくて食べる時間がない!食べられたとしてもパン屋やおにぎり一個、もしくは野菜ジュースで済ましている、、、などなど働く社会人や子育て中の家庭にとって「朝食を取る時間」はもはや贅沢であるようにも感じますよね。

先日、2025年に Nutrition Research に掲載された「朝食を抜くこと(breakfast skipping)」について、2010〜2025年の研究66件をまとめたシステマティックレビューの記事を目にしました。朝食を食べることがどれだけ大事か、そして朝食を抜くことがどれだけからに悪いか、を私たちは多方面から耳にすることが多いのですが、一概にも「朝食を抜くこと=悪」とも限らないということ。そしてこのレビューでは、その内容やタイミング、体質によって良し悪しが変わってくることの可能性があることが書かれていました。

今日は6つのポイントに分けて解説していきます!

1. 体重・肥満

朝食を抜く人は、肥満や体重増加が多い傾向が報告されています。考えられる理由として、朝食を抜くことで

  • 空腹感を調節するホルモン
  • エネルギー摂取のバランス
  • その後の食欲

などに変化が起こる可能性が挙げられています。確かに朝食を抜いてしまうと、お昼ご飯の時間よりも前にお腹が空いてきてしまうし、菓子パンのみなどで済ませてしまうと、またすぐにお腹が空いている感覚に陥りますよね。

ただし、「朝食を食べれば痩せる」と単純に言えるわけではないので、そこは要注意のようです。

2. 血糖・糖尿病

朝食を抜くことは、血糖調節や代謝機能の悪化、糖尿病リスクと関連する研究があります。特に、食事をいつ食べるか(meal timing)や、1日のカロリーをどの時間帯に配分するかが重要ではないかとされています。

16時間断食などが健康法として広まったりしていますが、例えばこの「断食」一つをとっても、男性と女性では体にプラスの効果がある断食時間が異なります。男性は女性よりも長い間断食をしてもポジティブな効果が得られるのですが、女性の場合(特に40代以降)は、12時間を超えるとストレスホルモンと言われるコルチゾールの上昇が見られたり、断食の状態で運動をすると脂肪ではなく筋肉が失われてしまうことがわかっています。

朝食を抜く、というよりも、夕食をなるべく早い時間に済ませ睡眠時間も含めた夜間断食を12時間前後に保つことが健康にとってはポジティブな結果が得られるのかもしれませんね。

3. 腸内環境

朝食を抜くことで、腸内細菌叢(gut microbiome)に変化が起こり、それが炎症や代謝機能に影響する可能性が指摘されています。ただし、この分野はまだ研究途上でのため断定されてることは見つかりませんでした。

でも「腸内環境が全て」と言われているくらい、私たちの健康にとって欠かせないものですから、できるだけ炎症を抑える食事のタイミングや内容、正確な代謝機能を保つ努力はしたいですね。

4. 脳・メンタルヘルス

朝食を抜くことと、

  • 気分の悪化
  • 不安
  • 抑うつ
  • 認知機能の低下

などとの関連も報告されています。食事パターンが神経伝達物質や脳へのエネルギー供給に影響する可能性が考えられています。「食べ物」と「気分」は大きく関係していて、これは感情的なものだけでなく科学的にも証明されています。幸せホルモンと言われるセロトニンが分泌される食べ物もあれば、1人の食事より誰かと取る食事の方が、吸収する栄養素の量が多いなど、不思議だけど確実にサイエンスな報告もあるそうです。

5. 運動パフォーマンス

これは非常にわかりやすいかなと思うのですが、特に運動する人では、朝食を抜くことで運動パフォーマンスに悪影響が出る可能性が示されています。

私自身も、1時間以上の運動をする予定がある日は、その前に何を食べるかをかなり意識します。ただし、運動の種類・強度・目的によって結果は異なります。

6. 骨

興味深いのが、最近の研究では朝食を含む食事パターンと骨密度・カルシウム代謝との関係も示唆されていること。長時間の絶食がカルシウム代謝や骨の健康に影響する可能性がある、としています。

絶食期間が長いほど、筋肉にも影響があるように、筋肉と密接している骨にも、もちろん影響が出てくる、というイメージでしょうか。個人的にも、自分の骨密度が気になるお年頃なので、1日の最初に食べる食事は、特に内容やバランスに気をつけたいなと思います。

結論はバランス

この記事は、昨年掲載された論文の一部ですが、これを読んで「朝食は絶対に食べなければならない」と結論づけるのは少し違います。論文内でも、「一部の人では朝食を抜いても中立的、あるいは有益な結果が得られる可能性がある」との記載もあるように、「朝食」ひとつだけではなくその周りを取り巻く環境が結果に紐づいてくるからです。

朝食そのものよりも、「食事全体の質」「総摂取カロリー」「食事のタイミング」「生活習慣」を含めて考える必要がある、ということです。

ただ個人的に言えるのは、朝フルーツや野菜ジュースだけの人、菓子パンひとつだけの人、その前にゆで卵ひとつ追加、野菜スティックをそのまま食べる、これだけでも午前中の体調に変化が見られるはずです!ぜひ試してみてください。

References: National Library of Medicine https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40845418/

 

 

 

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