"土に還る"歯ブラシ事情

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人は、一生のうちに300本以上の歯ブラシを使い捨てすると言われています。ビーチクリーンをしていると、劣化した歯ブラシを拾うことも稀ではありません。最近ではプラスチック以外の歯ブラシも以前より多く見かけるようになり、プラスチックフリーなものが手に入りやすくなって来ています。例えばハンドル部分が竹でできたバンブー歯ブラシは、プラスチック歯ブラシの代替えとして市場に浸透しています。

このバンブー歯ブラシ、多くのものは使い終わった後「土に還る」と称されています。でもよく見るとブラシ部分が判断し難い場合もあります。ハンドル部分だけでなく、ブラシ部分までしっかりと土に還せるかどうか、判断に困ったときは以下のことを参考にしてみてください。

  • 生分解性プラスチック:その名の通り、生分解性ですが「プラスチック」です。プラスチック成分が生分解することはありえないのですが、生分解性プラスチックは多くの場合、湿度・温度・期間などの条件がしっかり合わないと完全に分解することはありません。なので試しに土に埋めてみてもおそらく消えることはない成分です。生分解性プラスチックは、現段階ではプラスチックゴミと同じ分別と考えた方が良さそうです。
  • バイオマスプラスチック:とうもろこしなどが原料とされる植物性プラスチックですが、こちらも原料は100%ではありません。多くのものにそれ以上の石油成分(プラスチック)が含まれます。そもそも、この原料を調達するときの農地開拓が森林破壊や温暖化の原因にもなってしまっています。こちらもまた、土に埋めることは避けましょう。
  • ナイロン:機械的強度がとても強い合成ポリアミドを原料とする、紛れもなくプラスチックです。ある一定の環境で、特定微生物による生分解が話題となっているが、現時点では一般的にその環境を再現することは難しく、それによってナイロン4・6共に生分解性ではなく、コンポストも不可能です。(世界中で今も様々な研究が進んでいるので、期待はしたいところですね!)
  • 動物毛:主に豚や馬の毛を使用したものが多く、石油ベースのブラシよりも毛揃いが悪く硬めのものが多いです。しかし動物の毛は、プラスチックと違い生分解性で、そのまま土に還すことができます。

プラスチックフリー歯ブラシ、と書いてあると、とてもわかりづらいこともあります。しかし上記で説明した通り「土に還る」プラスチックは現時点ではまだ開発されていません。

【HONEY 10月号 「ポジティブになるための15のこと」にて、minimal living tokyo.の       竹歯ブラシが掲載されました】

minimal living tokyo.の歯ブラシは竹ハンドルと馬毛のブラシでできています。今月7日に発売された雑誌「HONEY」でも掲載していただいたこの歯ブラシは、台湾ベースの環境に配慮したアウトドア用品デザインと製造を行う Feel Good Taiwan.で作っていただいている歯ブラシで、minimal living tokyo.の定番商品でもあります。ハンドルに使われている竹は、最低3年以上育った孟宗竹のみを使用し、ブラシに使われている馬毛は、契約している牧場で飼われている馬の散髪の際に出る毛のみを使用しています。動物毛の特徴でもある独特な匂いも、高度の洗浄技術で完全消臭されますが、漂白などは一切せず、環境に配慮した製造過程を経て歯ブラシへと作り上げられています。ここまでのこだわりのある、言わば職人技に惚れ込み、minimal living tokyo.開業当初から取り扱う定番商品となっています。毎日使っても最低2−3ヶ月は継続して使用できて、しっかり乾燥させれば熱湯消毒も可能です。ヴィーガンの方に使っていただけないのが残念ですが、プラスチック製のものを一切扱わない、というこだわりのもと、これが今の私たちが提供できるベストチョイスです。

プラスチック製のブラシに比べると、毛の細さや柔らかさにばらつきがありますが、それも天然歯ブラシの良さと思って使っていただける方にはとてもオススメです。どんな歯ブラシを使っても磨き残しはあるので、そこはフロッシングで補いましょう。フロスも天然繊維でできているものをチョイスできます!

歯ブラシはどんな素材でできていても使い捨てです。長く使えるものも、いずれは交換しないといけない時が来ます。ブラシ部分がプラスチック製の歯ブラシをお使いの場合は、破棄する際にブラシとハンドルを別々にしましょう。ハンドル部分の再利用方法はいろいろありそうですね!少しでも長く、少しでも環境に負荷のかからないものを、無理せず自分のスタイルに合わせながら選んでいきましょう!

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Currently, the ONLY fully biodegradable toothbrushes are made of animal hair (pig/horse hair), a byproduct of the meat industry. 

Does your toothbrush say that those bristles are made of Nylon 4, and therefore is sustainable/biodegradable?

Some biodegradable toothbrush companies claim to be using “Nylon 4”, a petroleum based plastic polymer that is vulnerable to a specific type of bacteria and thus been shown in labs to degrade in “activated” compost (sewage). Unfortunately, in real life circumstances without these specific conditions, especially in ocean cold water, Nylon 4 has not been shown to “biodegrade.” Nylon 6 is another petroleum based plastic polymer that does not biodegrade under any circumstances. What’s noteworthy about these different types of plastic is that some companies have used clever marketing strategies to claim that their toothbrushes were using Nylon 4 to market the sustainability of their products, when in fact, their bristles were made of Nylon 6. Either way, Nylon 4 or 6, when you toss out that Nylon bristled bamboo toothbrush, don’t expect them to fully go back into the soil :( !




 

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