子供にとって『砂糖』はどれくらい悪なの?

甘いものの食べ過ぎは、虫歯になるわよ!」- 親が子供にこんなふうに話しているのを、よく耳にしますよね。これはごく一般的な認識で、確かにダラダラと甘いものを食べ続けることは虫歯の原因となります。お菓子を食べた後、すぐ歯磨きができれば「虫歯観点」では問題なしですが、成長過程にある子供にとって砂糖が与える影響は、これだけではありません。

子供達の喜ぶ顔が見たくて甘いお菓子を与えたい親心と、食べ過ぎてほしくないと思う心配の親心。今日はこの2つの感情の間で、健康もハッピーも守れる方法を提案していきます。

現代の子供達の砂糖摂取量は過去最高?!

私がいまだに驚くのは、大型スーパーなどに行った時のお菓子の種類の多さ。例えばポッキーだけでも、季節限定や定番の味など数十種類ありますよね。私が子供のころはチョコかストロベリーのみ。あとはプリッツのサラダ味とロースト味、だったでしょうか。とにかくお菓子の種類だけでも、80年代の頃から比べると数倍に増えているようです。ソフトドリンクも同じで、炭酸飲料水やスポーツドリンク、ジュースなどとにかくたくさんありますよね。

また、お菓子やジュースなど、間食としての砂糖摂取だけでなく、1日の始まりである朝食でも、甘いシリアルや菓子パンなどを食べて、同等かそれ以上の砂糖を摂取しているケースも少なくありません。食文化の変化とともに、糖分の摂取量も右肩上がりになっています。

WHOが推奨する1日の砂糖摂取量は「総カロリーの5%未満」とされていますが、現在ではそれをゆうに超える10%以上を摂取している子供が平均的だと言われています。この結果、アメリカでは5人に1人、日本でも10人に1人が肥満児であるという統計が出ています。

本当に食べていい砂糖の量はどれくらい?

前途したWHOが推奨する砂糖摂取量を元に、説明していきます。

「総カロリーの5%未満」という数字は成人と同じで、約25g以下とされています。子供の場合は年齢ごとに総摂取カロリーが異なるのでもう少しわかりやすく言うと以下のようになります:

  • 2歳未満:砂糖(添加糖)は一切与えない
  • 4〜6歳:1日あたり20gまで(スティックシュガー約6本分)
  • 7〜10歳:1日あたり20~25gまで

スティックシュガー6本分というと結構な量かな、と感じるのですが、お菓子を作ったことがある人ならわかると思うのですが、ケーキひとつ焼くのにもこの3-4倍の砂糖が必要なので、量としては意外と少ないのです。

また、フルーツ100%と記載されているジュースなども200ml(ペットボトル半分以下の量)に含まれる砂糖の量は約20gなので、これだけでその日1日の摂取上限に達してしまうわけです。「ジュースとお菓子」のコンビでおやつを与えてしまっていたら、完全にオーバーですよね。

砂糖の食べ過ぎ、どうして減らしたほうがいいの?

「子供だから何を食べても太らない」とか「大人と違って代謝がいいから」というのは砂糖の過剰摂取の言い訳にはなりません。幼少期に確立される味覚は成人してからの食のチョイスや生活習慣病に大きく関わっていきます。

イギリスの政府が6万人の子供を対象に行った研究では、幼少期に砂糖摂取量を少なく抑えられた子供達は大人になってからの2型糖尿病リスクが35%低く、高血圧リスクも20%低かったことが報告されています。2型糖尿病は中年の人がなる病気というのは間違っていて、子供の頃から糖類過多の食生活をしていると、インスリンの分泌が弱まり、若くしてもインスリン抵抗性や脂肪肝などを患う可能性が高くなります。実際に、アメリカでは現在約5万人の12歳以下の子供が2型糖尿病と診断されています。(子供なのに!!!)

当然のことながら、砂糖を控えることは虫歯や肥満のリスクも遠ざけることができますし、「甘いものがないと満足できない」という味覚や脳への伝達も確立されないので、大人になってからの砂糖への依存性も高くなりにくいのです。

砂糖を減らす、3つのテクニック

では、実際に摂取量を減らしていく方法を3つ紹介します。我が家でも実践していることなので、ぜひ参考にしてみてください!

1. 朝ごはんの砂糖をチェック:

  • 甘いシリアル
  • 菓子パン
  • 飲むヨーグルトや、加糖ヨーグルト
  • フルーツジュース

これらのものを食べているとしたら、どれか1つだけでもすでにその日分の砂糖摂取量を超えてしまいます。朝ごはんは活発な子供達の1日のエネルギーとなる非常に重要な食事であり、すぐに空腹にならないための工夫が必要です。

  • 甘いシリアル・菓子パン → おにぎり、納豆ごはん、食パンにピーナッツバターやチーズ、目玉焼きなどをのせたもの
  • 飲むヨーグルトや加糖ヨーグルト → 無糖ヨーグルトのフルーツのせ
  • フルーツジュース → 水、お茶、スープなど

おにぎりの具材を一緒に選んだり、海苔を自分で巻いてもらったり、納豆卵かけご飯を自分で準備してもらったりと少しずつ工夫をして、楽しみながらしっかり食べてもらいましょう。どうしても甘いものも食べたいという場合は、フルーツを!フルーツも糖質は高いですが、ジュースとは全然違うので適量をカットして食べさせてあげるといいですね。写真は上の子がまだ2歳くらいだった時の朝食の一例。この頃は余裕もあって毎朝違うものを用意してあげていたけど、今となっては毎朝「納豆たまごかけご飯一択」になってしまいました笑

2. ジュースを減らす:

小児科医、歯科医、栄養士が声を揃えて「甘い飲み物」に潜む砂糖の量には注意が必要といいます。例えば

  • オレンジジュース1杯=飴5個分、もしくはクッキー2-3枚分
  • コーラやカルピス1杯=飴14個分前後、もしくはクッキー8-10枚分

に値する砂糖の量になってしまうんです!

毎日何かしらのジュースや甘いドリンクを飲んでいる場合は、まず飲む量を減らしましょう。水やお茶に変えるだけで、食事の時間のお腹の空き具合や、食べる量などにも変化が見られるはずです。アクエリアスなどのスポーツドリンクや、飲むヨーグルト、ゼリー飲料なども同じなので、減らしてみてください。

3. Sugar Boundary を作る:

子供達が大好きなおやつの時間、これをゼロにすることはできないですよね。我が家ではこんなおやつルールがあります:

  • 学校のある平日のおやつは、フルーツやチーズ、クラッカー、お煎餅など。
  • 金曜日はアイスクリーム!
  • どんな時でもやめておこうねリスト:甘い飲み物とロリポップ
  • お誕生日やクリスマス、旅行やイベント、お友達と一緒に出かけるときは食べ過ぎなければOK!
  • そして人からいただいたものも、ありがたくいただく!

どうしてこういうルールがあるといいのか、食べ過ぎたらどうなってしまうのかも、子供達が小さい時からきちんと説明してきたので、あれ食べたい!これ食べたい!となる時もあるし、ペロペロキャンディへの憧れはすごいけど(笑)、理解はしてくれています。YES & NOの境界線をある程度明確にして、子供達に理解させることで、お店で「好きなもの選んでいいよ〜」という時も「◯◯はやめておいたほうがいいかな」とか「ヘルシースナックなら2個選べる?」など、子供達なりに工夫をすることができるようになります。

子供と一緒に健康に生きる喜びを忘れないで

世の中には砂糖の誘惑があまりにも多いので、家庭内で色々と決めていて、砂糖摂取に気をつけていたとしても、子供たちはいざ外の世界に出ていくと「あれ?なんかうちだけ違う?」と感じることが多いだろうなと思っています。私も子供の頃は、母親の手作りおやつや無添加おやつで育てられ、「コンソメチップス食べてみたいな、、、」なんて思いながら大きくなったので、子供達の気持ちもとてもわかります。今でこそ、本当に感謝できるのですが。

私は親として、子供の健康以外に優先すべきことが他にあるだろうか、と思うほど彼らの健康を心から願っているし、食や食べ物に関して正しい知識を身につけた上で、判断する力をつけて欲しいと思っています。運良く健康に産まれてくれた子供達。当たり前のことではないので、それをあえて失うような選択はできるだけ避けたいのです。「砂糖が悪」という伝え方ではなく、どういうふうに食べたら良くないのかを知ってほしいと感じています。

だからこそ、同じ親として子育てをする親御さんたちにも、少しでも多く砂糖との向き合い方について考える時間や、子供と一緒に話し合う時間を作ってほしいと願っています。

必ずしも、「おやつ=駄菓子」ではなく、それ以外の素晴らしい選択がたくさんあることを、親が理解し、子供に伝えることで、子供たちは自然とそれらの選択肢を受け入れ、互いに分かち合うことができるようになるからです。

ただ、これを読んで、「自分は何も気にせず甘いものを与えてるダメな親だな」とだけは絶対に思わないでください。子育ては毎分毎秒が試行錯誤で、世界で一番チャレンジングなアクティビティであることは、どの親にしても変わらないのです。お菓子が食べたいとぐずる子供に、毎回砂糖がどんな役割をするかを説明している余裕なんてないし、「我慢しようね」と言って「は〜い!」とハッピーに答える子供はいません。(いたら教えて?)

自分の子育てを責めるのではなく、ここから新たな知識を取り入れ意識することを心がけてみてください。親が変わっていくことで、子供達の考え方がシェイプされ、これから先もずっと心身ともに健康でいられるように。

 

References:
How eating too much sugar as a child impacts you for life
Sugar Intake for Adults and Children
National Diabetes Statistics Report

 

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