【続】その選択(洗濯)が海を救う!
こんにちは!
先週は洗剤いらずのエコな洗濯法をいくつか紹介させていただきました。今週はさらに、また違った観点から洗濯の常識を覆してみたいと思います!
私たちが毎日着ている衣類は様々な原料からできています。コットン、ウール、リネン、シルクなどは天然素材から作られた繊維で、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、ビニールなどは石油(プラスチック)が原料となる化繊繊維です。そしてこの化繊繊維は肉眼では見えないほどの細かいプラスチック(以下マイクロプラスチック)をホロホロと排出しているんです。
これがどうして問題かというと、マイクロプラスチックは細かすぎて排水管や下水処理のフィルターに引っかからず、そのまま海に流れ出てしまうからです。いったん海に出てしまえば、もはや回収は不可能。数百年海中に浮遊し続けます。何億個もの細かいマイクロプラスチックが、私たちが毎日着たり洗濯をしたりするたびに抜け落ちていっているのです。
気が遠くなるような話ですが、それでもできることがあります!
できること1:できるだけ天然繊維の衣類を選ぶ!
- 夏は涼しいコットンやリネン、冬はウールやカシミヤなど、天然素材でできた衣類から落ちる繊維はプラスチックではないので生分解性です。
- 注意点はブレンド繊維、コットンポリやコットンスパンデックスなどの表記がある場合は化繊が織り混ざっています。
できること2:洗濯ネットでマイクロプラスチック流出を抑える!
- 化繊素材の衣類を洗う際に流れ出るマイクロプラスチックを専用の洗濯ネットに入れて防ぎます。GUPPY FRIENDは海に流れ出る大量のマイクロプラスチックを防ぐためクラウドファンディングで開発された洗濯用ネット。これにフリースなどの衣類を入れて洗えば、ネットの隅っこに抜け落ちて溜まったマイクロプラスチック繊維を取り除くことができます。
- ただしこのネット自体も素材はポリエステル。繊維が抜け落ちる設計にはなっていませんが、天然素材の衣類を洗う際はコットンの洗濯ネットを使うのもオススメです。
できること3:化繊衣類の洗濯の頻度を見直す!
- そもそも洗いすぎていませんか?夏場はさておき、あまり汗をかかず乾燥している秋から冬にかけては、洗濯回数を減らすことも大きな違いになります。洗剤や水の節約にも繋がりますね。
- 化繊衣類、特に防水のハードシェル系のアウターなどは自宅でお洗濯が可能です。自分の着ているもののケアの仕方などもしっかりと把握して、より長く着れるようにすることも大事です!
できること4:洗濯ハンガーの素材を選ぶ!
- 洗濯物を干す時に必ず必要となる洗濯必需品です。多くのタイプがプラスチック製ですが、ステンレス製のものも作られています。
- プラスチック製の洗濯ハンガーは、特に外に出して使用する場合、紫外線により劣化が早く進みます。プラスチックは劣化すると割れやすくなり、パキンと割れるたびに飛び散る細かい粉状のものこそが、マイクロプラスチックなのです!
- とは言えプラスチックは丈夫なので長く使えるメリットもあります。まだ使えるものを買い替えるのではなく、劣化したハサミの部分のみをステンレスに交換していき、いずれオールステンレスに変える、というのもありですね!
さてさて、2週に渡りお洗濯がテーマのエコアクションを紹介してきましたが、いかがでしたか?
一度にすべてのことができなくても、問題を知っておくことで、皆さんのタイミングが合った時に「あ!」と気付けるきっかけになれば嬉しいです。環境を守るアクションは、国や地球規模で取り組む必要もありますが、私たち一人ひとりの日常生活にも同じくらい大きな変化をもたらす可能性がたくさんあります。毎日の洗濯、あなたの選択次第で、海も救えます!